民営化の現状

民営化が必要である背景

 松江市では、平成13年からガス事業の民営化について議論をはじめ、平成15年には「本市ガス事業を将来にわたって公営企業として継続することは極めて厳しい状況が予想されることから、今後民営化の方向で検討すべきである」と、松江市ガス事業経営検討委員会より提言をいただきました。
 その後、市町村合併後の平成18年に外部有識者による委員会を設置し、民営化を行うにあたっての条件として3項目のポイントについて答申をいただきました。

※民営化にあたっての3つの条件
①民営化が顧客に不利益を及ぼさず、松江市にメリットを生み出すものであること。
②施設及び営業権を売却する完全譲渡方式とすること。
③民営化の時期は、事業価値が企業債残高を上回るときとすること。

 現在まで、負債の縮減と黒字化の定着を図り、経営改善を進めてきました。その結果、70億円余りあった負債を、令和2年3月末には24億円余りまで縮減できる見込みとなりました。
 一方で新たな課題として、市民のライフスタイルの変化による都市ガスとオール電化などの他エネルギーとの競合があり、本市における供給区域内の都市ガスの普及率は、人口減少、中心市街地の空洞化と相まって、平成18年の約40%から、平成29年には29.9%と30%を割り込む状況となっております。(平成29年全国公営都市ガス事業者の供給区域内の平均普及率66%)

また、市内全体のエネルギー供給のうち松江市ガス事業の占める割合は17%程度にとどまっており、公営企業の存在価値が問われる状況となっています。 そのため、事業収益が平成13年には20億円あったものが平成29年には16億円まで減収し、事業規模が縮小することにより、将来にわたる導管・施設への適切な設備投資が行えないなど、事業継続に大きな懸念が生じています。

 更に全国的には、平成28年電力・平成29年ガスの小売自由化が進展し、都市ガス産業を取り巻く経営環境は大きく変化しました。
民間ガス事業者は、自由化を契機として、ポイントサービスや、電気や通信などの他サービスとのセット割など、料金メニューの多様化を図りお客様へのサービスを充実させています。
ガス事業を民営化した自治体では、民営化後の一定期間の料金の据え置きや、多様なサービスの提供を受けることができるようになっています。
一方、公営事業の状況は、法により様々な制約を受けており、提供可能なサービスの範囲は限定的です。平成6年には72あった公営ガス事業者は民間譲渡等により令和2年には19まで減少することが見込まれ、全国の都市ガス事業者のうち、公営事業者の割合は1割を切る状況です。

「民営化を進めていくべき」

松江市議会へ説明(令和元年11月20日(水))

 市長は松江市議会全員協議会の場において市議会議員に対し、ガス事業管理者および松江市ガス事業経営検討(検証)委員会会長からの報告書を受け、今まさに、松江市ガス事業の民営化を具体的に進めていく考えを表明しました。

【市長発言要旨】

  • 平成18年の答申に付されたガス事業民営化の3つの条件はクリアできる状況になった。
  • 松江市が掲げるガス事業の民営化に向けての指針について
    ①将来にわたり、安全・安定的に低廉なガスを供給し続けること。
    ②顧客サービスを向上させていくこと。
    ③地域経済・地域雇用へ貢献していくこと。
    ④災害時の対応をしっかりすること。
    ⑤専門的人材を継続的に育成し、技術力向上に取り組むこと。
    ⑥松江市ならびに関係企業との連携を強化すること。
  • 本市のガス事業の民営化については、行政改革のみならず将来の松江市全体のまちづくりの発展に寄与するものと確信している。
  • 都市ガス単体のみを売るのではなく、将来的には市民生活全般を支援する総合サービス産業への転換。
  • 地域の再生可能エネルギーや分散型エネルギー等を用い、地域内でエネルギーを完結させることで、地域内経済の好循環化につなげていく。
  • 民営化がもたらす地域内経済の好循環化を考えると、現在の経営形態にこだわらず、本市の都 市ガス事業の継続性確保のため、今まさに民営化を具体的に進めていくべき。

民営化Q&A (PDF:235KB) PDF

松江市ガス事業経営検討(検証)委員会概要

設置主旨

 平成18年11月24日に松江市ガス事業経営検討委員会が行ったガス事業民営化に係る答申を検証するため、松江市ガス事業経営検討(検証)委員会を設置する。

設置の背景と目的

 松江市では平成13年度よりガス事業の民営化について議論をはじめ、市町村合併後の平成18年度に外部有識者による委員会を設置し、主に3項目のポイントをいただきました。

 その後民営化を行うことを原則として行財政改革を進め負債の縮減と黒字の定着化を進め ることとしました。その結果、負債を70億円から24億円に縮減し、経営基盤の強化に努めることができました。

 松江市のガス事業を取り巻く環境は、ユーザーのライフスタイルの変化による電力との競合により平成18年度の40%から平成29年度には30%と都市ガス供給区域内における普及率が低下しています。

 さらに、平成13年度には20億円あった売上が平成29年度には16億円にまで減収し、将来に渡る経営環境に大きな懸念が生じています。

 加えて、今後、県外資本の進出によるエネルギー業界の競争激化が予想され、公営でのガス事業の持続可能性の限界や、経営環境はますます厳しくなっていくと思われます 。

 そこで、地域内のエネルギーと経済循環を維持し、地域社会の持続可能性を高めるためにも、松江市全体のガス事業の見直しが急務となっています。

 そのため松江市におけるガス事業の民営化は、ガスエネルギーの集約化、エネルギーの地産地消を推進し、地域内での資金循環や付加価値を高め、地域内での分配につなげることで、地域の労働者の賃金や企業の利益を高めることを目指す必要があります。

 将来的には宍道湖・中海圏域など県境をまたいだ地域経済の活性化やガスエネルギーの安全安心な安定供給を行うことにより、ヒト・モノ・カネの地域内循環を 達成できるものと考えています。

 こうした視点を踏まえ、検討(検証)することが本委員会の目的となります。

委員

委員一覧表
委員氏名
(50音順)
所属
飯野 公央国立大学法人島根大学
伊藤 京子松江市公民館長会
奥田  薫島根県LPガス協会松江支部
木下 幹也連合島根 松江隠岐地域協議会
崎本 泰雄日本ガス協会中国・四国部会
竹内 保雄松江市町内会・自治会連合会
田村  剛(株)株山陰合同銀行
錦織  澄日本公認会計士協会中国会 山陰部会
廣田 晃良
(上定 昭仁)
株式会社日本政策投資銀行
(株式会社日本政策投資銀行)
松浦 俊彦松江商工会議所
※( )内は前任者であり、所属は当時のものを示す。

オブザーバー

オブザーバー名簿
田原 誠一郎中国経済産業局資源エネルギー環境部

任期

令和元年5月24日~松江市長に報告をする日まで

要綱

松江市ガス事業経営検討(検証)委員会設置要綱 (PDF:85KB) PDF

公開

原則として公開で開催

委員会議事内容

委員会議事内容

報告

これまでの4回にわたる委員会での議論をふまえ、最終報告書が作成され、令和元年9月30日に飯野会長から渡部局長に対し報告書が提出されました。

飯野会長(島根大学准教授)から渡部局長に報告書を手渡す様子
飯野会長(島根大学准教授)から渡部局長に報告書を手渡す様子
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